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mediaデザインを発注する前に決めておきたい、印象やトーンの考え方

こんにちは、デザイナーの田沢です。
Webサイト制作を依頼する際に「どんなデザインにすれば良いのだろう?」と悩むことはありませんか?
デザインは、ただ「きれい」や「おしゃれ」に見えるだけでなく、それを使う人がどう感じるかどう感じるか(ユーザー体験〈UX〉)を考えて作る必要があります。
見た目だけを良くしても、目標としている成果、たとえば「もっと問い合わせを増やしたい」「会社のイメージを良くしたい」「お客様とのつながりを深めたい」といったことが達成できない場合も少なくありません。
今回は、デザインを依頼する前に整理しておきたい印象や方向性の考え方についてお伝えします。
この考え方を知っておくことで、制作会社とのやり取りがスムーズになり、求めている結果につながるデザインを作りやすくなります。
なぜ「印象」と「トーン」を決めておく必要があるのか
「デザインを頼んだのに、なんだかイメージと違う…」という経験はありませんか?
その原因の多くは、デザインを依頼する前に「どんな印象にしたいか」「どんな方向性で進めたいか」ということがきちんと共有できていないことにあります。
デザインは「好き嫌い」ではなく「目的」のために作るものです。
どんなに素敵なデザインでも、伝えたいこととデザインの方向性がずれていると、見る人に間違った印象を与えてしまいます。つまり、デザインの印象がずれるとメッセージが正確に届かないのです。
たとえば、採用サイトで「信頼できる会社」という印象を与えたいのに、デザインがカジュアルでポップすぎると、求職者からは「軽い会社なのかな?」と受け取られてしまうかもしれません。
逆に、企業側の好みで「もっと明るくポップにしてほしい」と依頼した場合でも、実際の社内が真面目で誠実な雰囲気であれば、入社後にギャップが生まれてしまうことがあります。
事前に企業の雰囲気に合ったキーワードや印象を共有しておけば、デザイナーはそれに合わせてフォントの形や写真の選び方、色のトーンなどを踏まえてデザインを考えることができます。

つまり、印象とトーンの方向性を決めておくことは、企業が目標を達成するために、どんなデザインがふさわしいかを判断するための基準づくりです。これを整理しておくことで、完成までスムーズに進められます。
「見た目の印象」と「方向性」を整理する3つのステップ

ステップ① ターゲットを明確にする
まずは「誰に伝えたいのか」を明確にしましょう。
この「誰に」がはっきりしていないと、どんな印象にしたいかという方向性がなかなか決まりません。
たとえば、同じ信頼感を伝えたい場合でも、会社のWebサイトでは堅実で落ち着いた印象を重視する一方で、採用サイトでは真面目で親しみやすい雰囲気を意識するなど、目的やターゲットによって信頼感の見せ方は変わります。
このように、ターゲットと目的をセットで考えることが、方向性を決める最初のステップです。
具体的に、ターゲットの年齢、性別、どんなことに興味があるか、どんな生活をしているかなどを深く考えることで、より具体的なデザインのイメージが湧いてきます。
ステップ② 自社らしさを言語化する
次に、あなたの会社のらしさを言葉にしてみましょう。
よくあるのが「〇〇社みたいにしたい」という要望ですが、他の会社を基準にすると、あなたの会社ならではの個性が薄れてしまいます。そこで考えてほしいのが、「うちの会社ならではの印象って何だろう?」という視点です。

たとえば、
- 大企業のような安定感ではなく、少人数だからこその柔軟さを見せたい
- かっこいいデザインよりも、真面目で親しみやすい印象にしたい
- 技術力をわかりやすく伝えるトーンにしたい
このように、言葉で整理しておくことで、デザイナーもあなたの意図を理解し、それに合った表現をすることができます。デザインの印象や方向性は、その会社の雰囲気や空気感を作る大切な要素です。
だからこそ、他の会社と比べるのではなく、自分たちがどんな会社でありたいかを基準に考えることが大切です。あなたの会社の強みや考え方、お客様に提供したい価値などをはっきりさせることで、「企業らしさ」を表現できます。
ステップ③ 言葉+ビジュアルで共有する
「シンプル」「やさしい」「スタイリッシュ」といった抽象的な言葉は、人によって受け取り方が違います。そこでおすすめなのが、言葉だけでなく、写真やイラストなどのビジュアルでも方向性を共有することです。
たとえば、参考にしたいWebサイトやポスター、パンフレットなどなんでも良いので、いくつかピックアップし、「こういう雰囲気が近い」とデザイナーに伝えるだけでも、お互いのイメージが合いやすくなります。
その上で、色や文字の形、写真のトーンなどの具体的な表現を、デザイナーが目的に合わせて提案していきます。
このように、言葉とビジュアルの両方で共通のイメージを持つことで、デザインを作る側と依頼する側との間で認識のズレが起きにくくなります。
言葉とビジュアル、両方の軸でイメージを共有することが、デザインをスムーズに進めるための秘訣です。

「印象設計」が上手くいくと、デザインは伝わりやすくなる
「印象設計」とは、デザインを通じて見る人にどんな印象を持ってもらいたいかを、意図的に計画して作り上げる考え方です。色や文字の形、写真のトーンなどを意識的に選ぶことで、伝えたい印象を視覚的に表現するための計画とも言えます。
デザインの印象や方向性が明確だと、デザイナーは意図を持ってデザインを提案できます。たとえば、「この色にしたのは安心感を伝えるためです」「この文字の形はまじめさを表すためです」といったように、デザインの根拠を言葉で説明できるようになるのです。
その結果、デザインを依頼する側も、「好きか嫌いか」ではなく、あなたの目的に合っているかどうかで判断できるようになります。
また、印象や方向性が整理されたデザインは、見る人にあなたの会社の一貫した印象を残し、「なんだか良い感じ」ではなく、「この会社らしい」「信頼できそう」と感じてもらえるようになるのです。
これにより、ブランドイメージをしっかりと作り上げる手助けにもなります。
まとめ
デザインは、感覚やセンスだけで成り立つものではありません。デザインの印象や方向性を依頼する前に整理しておくことは、デザインの方向性を共有するための大切な準備です。
「誰に、どんな印象を持ってほしいか」「どんな気持ちを届けたいか」を社内で明確にしておくことで、デザイン制作の方向性が決まり、企業の目標達成につながるデザインに近づきます。
そして、デザインを依頼する際は、そのイメージをどう伝えるかを意識してみてください。伝えたい印象が共有できていれば、デザイナーも意図を理解しやすくなり、より効果的なデザインを提案できます。
ノベルティでは、印象や方向性を整理するためのヒアリングシートをご用意しています。
デザインを依頼する前の段階から丁寧にヒアリングを行い、言葉では伝えにくいイメージも一緒に整理しながら、デザインを具体的に詰めていきましょう。
▶︎サイトリニューアルやデザインのご相談は、こちらからお問い合わせください。
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