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mediaコードもアート!? ソースコードの著作権について知っておこう!


動画クリエーター兼コーダーの川島です。
みなさんは、プログラムのソースコードにも著作権があるのはご存知でしょうか?
簡単にコピペできてしまうテキストデータであるからこそ、その著作権をしっかり理解しておくことは、エンジニアにとってとても重要であると言えます。
というわけで、前回のYoutubeにおける楽曲使用に関する著作権の取り扱いについてのコラムに引き続き、今回はソースコードの著作権についてまとめてみようと思います。
著作権はプログラムに対しても適用される
著作権とは、著作物を保護するために著作権者に与えられる権利のことです。
具体的には以下のものが著作権の対象になります。
- 音声/映像作品(テレビ番組、映画、動画、朗読作品、音声データなど)
- 音楽(メロディ、歌詞、録音された音源)
- 執筆された作品(小説、脚本、論文、講演、記事、楽譜など)
- 視覚的作品(絵画、版画、彫刻、芸術建築、ポスター、広告など)
- プログラムの著作物(コンピュータソフトウェアなど)
- 演劇作品(劇、ミュージカル、ダンスの振り付けなど)
プログラムも著作権法により著作物と認められていますので、絵画や楽曲のそれと同様にそのソースコードにも著作権が発生することになります。
著作権を侵害するとどうなるのか
著作権の侵害は、法律で10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金が科せられます。さらに、その対象者がもし法人であった場合、3億円以下の罰金が科せられます。
また、著作権侵害の被害者は侵害した者に対し、そのソースコードを用いたシステムの停止を請求することができます。これがもしサーバーサイドで動くプログラムのソースコードに対し行われた場合、実質そのサービスの停止を意味することになるので、被害は甚大です。
この話題の当事者であるエンジニアは特に著作権に関する理解を深めておくことが大切です。
ソースコードの著作権保有者は状況により異なる
ソースコードの著作者は、基本的にはそのソースコードの制作者がコードを記述したその瞬間より保有することとなります。
ただし、それが職務上作成されたソースコードであった場合、制作者が所属する企業や団体に帰属します。
例えば、その制作者がWeb制作会社に所属していた場合、ソースコードの著作権者はその企業ということになりますし、著作権を譲渡する契約の元制作されたソースコードは譲渡先の対象者が著作権者ということになります。
このように、著作権保有者は状況により異なるので、トラブルを防ぐには、誰が著作権者であるのかを明確にし、それをきちんと理解しておくことが重要です。
著作権侵害の基準
では、ソースコードにおける著作権を侵害した/されたことを断ずるにあたり、大きく2つの基準によって考慮されます。
どのくらい類似箇所があるのか(量)
比較元との表面的な類似量がどのくらいあるのかという数的な指標の一致割合によって判断を行います。
記載が全く同じである場合はもちろんですが、一致しているソースコードの文字数や行数などの客観的な指標による検証は、類似性を判断する上で重視されるポイントです。
類似箇所に、どの程度独自性が認められるのか
比較元との内面的(機能的)な類似性がどの程度認められるかで判断を行います。
例えば、変数名や関数名の差異は、そのソースコードによって実現される機能内容とは関係がないと言えます。対象がこのようなソースコードであった場合、その類似性を否定することは難しいでしょう。
また、その機能を実現する上で、それ以外の表現を行うことができるかどうかという観点も判断基準となります。両ソースコードの類似性を判断するにあたり、そもそも比較元のソースコードに独自性が認められるかどうかを含め判断する必要があるわけです。
例えば、ある機能の実現するために、Aという手段しか採用しえない場合、それら同士は類似しているのではなく単に汎用的な手段を取っているだけと判断できます。
この場合、そもそも類似元のソースコードに独自性が認められないということになります。
ですが、いくつも手段がある中で、比較元のソースコードと同一の手段を採用している場合には、それら同士に類似性が認められることとなり得ます。
これらの要素について、過去の判例を参照しながら判断されていくことになります。
まとめ
ソースコードは一見単なるテキストのように見えるかもしれませんが、それぞれに独自の価値と著作権が存在します。
もしあなたがエンジニアであるならば、職務上作成されたソースコードや著作権の譲渡、そして侵害の基準など、多岐にわたる点を理解し、正しく扱うことが求められます。
特に、著作権の侵害は深刻な法的リスクを伴いますので、常に意識して行動することが必要です。私たちエンジニアやクリエーターは、自らの制作物に付随する知識をしっかりと持ちながら創作活動を通じて社会に貢献していくべきです。
ソースコードの著作権に関する知識を深め、正しく、そして公正に活動を行っていきましょう!
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