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アクセシビリティカンファレンス沖縄 Pre Meetupに参加しました!

アクセシビリティカンファレンス沖縄 Pre Meetupに参加しました!
徳山 申太郎
アクセシビリティカンファレンス沖縄 Pre Meetupに参加しました!

こんにちは!エンジニアの徳山です。

6月27日(土)に開催された、「アクセシビリティカンファレンス沖縄 Pre Meetup」に現地参加してきました!

今回は、カンファレンスの様子や、参加者の方々との交流を通して感じたことをレポートしていきます。

ノベルティではウェブアクセシビリティ向上支援を行っています。ウェブアクセシビリティについて分かりやすくまとめた「アクセシビリティの教科書」という資料を無料でご用意しておりますので、ぜひ下記よりダウンロードしてみてください!

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沖縄へ出発

カンファレンス前日の6月26日(金)に沖縄へ行く予定でしたが、そのタイミングで台風7号と8号が日本に上陸。

前日の6月25日(木)から欠航が相次いでおり、私たちの搭乗する6月26日(金)の便も欠航してしまうのではないかと不安になりましたが、遅延しつつも無事出発できました!

カンファレンスの開催にあたり、台風による大変な状況の中、随時状況を共有し、開催の可否について都度ご連絡くださった運営の皆様に感謝申し上げます。

イベント当日

無事沖縄に到着し、いざイベント会場へ。

イベント会場は、沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー)の博物館講義室でした。

沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー)の外観写真

外観からも沖縄の自然や文化を感じられる雰囲気で、普段なかなか訪れる機会のない施設ということもあり、わくわくしつつも、厳かな施設の空気に少し緊張しながら入館しました。

セッション

ここからは、「アクセシビリティカンファレンス沖縄 Pre Meetup」の各セッションの模様と、現地で得られた気づきや学びをお届けします。

ライトニングトーク

ライトニングトークの枠では、2名の方が登壇されました。どちらも新しい視点や、明日から活かせる学びにあふれた刺激的な内容でした。

海外カンファレンスで見たアクセシビリティの最新動向

登壇者:堀口真人さん

世界最大級のアクセシビリティ、支援技術の国際カンファレンス「CSUN Assistive Technology Conference」に参加された際に体験した内容をご紹介いただきました。

最先端の技術によって進化しているアクセシビリティの現場をご紹介いただき、「そんなことまでできるの!?」と驚くものがたくさんありました。

セッションを聞いて初めてCSUNというカンファレンスの存在を知りましたが、会場の様子などもご紹介いただく中で、いつか実際に現地で最先端のアクセシビリティへの取り組みに触れてみたいと思いました!

アクセシビリティを"ともにつくる"ために、現場で問いを持つための小さな起点の話

登壇者:澤野愛さん

ウェブアクセシビリティに取り組むには「問い」を⁨⁩持てる状態が大事であるとお話しいただきました。

組織でウェブアクセシビリティに取り組む上でルールは必要ですが、担当者の入れ替わりなどによりルールが形骸化すると運用を守れなくなるため、最後に必要なのは「この内容でいいのか」「この対応で問題ないのか」といった「問い」であると教えていただきました。

また、アクセシビリティへの取り組みは成果として目に見えにくいため、後回しになりやすいという実情にも触れられていました。アクセシビリティは大事じゃないと思われているのでなく、大事さが伝わっていないため、できる範囲からやっていくことを提案するなど、相手に合わせた伝え方で進むことがあるとお話しいただきました。

制作に関わる各メンバーが「問い」を持てる状態が大事であること、クライアントへの伝え方次第で進められることがあるなど、澤野さんがディレクターとしてウェブアクセシビリティに取り組む中で経験されたことを聞くことができ、新しく学ぶことが多いセッションでした。

メインセッション

続いてのメインセッションでは、3名の方が登壇されました。アクセシビリティの最前線で活躍される皆さんの、より深掘りされた実践的なお話に、会場の熱気もさらに高まります。

ガイドラインには書かれていない 基本の「キ」

登壇者:植木真さん

セッションタイトルの通り、ガイドラインの内容以前のアクセシビリティに取り組む上での基本についてお話しいただきました。

最初に、そもそもガイドラインとはどういうものなのか、どんなガイドラインがあるのかというところからお話しいただき、ガイドラインは障害当事者の困りごとを解決するための品質基準であること、ガイドラインによってアクセシビリティを100%保障できるわけではないということをご説明いただきました。

実践的な内容では、ユーザーがどのようにウェブサイトを閲覧するのか、その際に生じる問題について以下の事例をご紹介いただきました。

  • ブラウザの画面を拡大する
  • キーボードだけで操作する
  • 端末の向きを選ぶ
  • 字幕を利用する
  • フォントを変える
  • 音声・点字に変換する

アクセシビリティを高める基本の「キ」として、10項目のセルフチェックも紹介していただきました。普段できていると思っていた内容も振り返ってみれば改善の余地があるものや、社内で認識が揃えられていないものもあり、改善点に気づくことができました。

ご紹介いただいた問題点やチェックポイントはすぐにでも改善に取り組むことができるものも多く、それだけでもアクセシビリティはかなり高まるということをお話しされていました。

アクセシビリティをチェックするタイミングについてもお話しいただきました。アクセシビリティの問題の67%はデザイン段階で発生しており、最後に後追いでチェックするのでなく制作の各フェーズでチェックをしながら進めていくことが必要であると説明していただきました。

チェックを行うためのアクセシビリティガイドラインも、別冊として用意するのでなくデザインやコーディングのガイドライン、テンプレートの中に組み込んで「当たり前」にしていくことが大事であると説明していただきました。

セッションの最後に話されたのは、最初から完璧を目指すのでなく、できることから始めていくということでした。

中でも、「Progress Over Perfection(完璧よりも前進を)」という言葉は、制作物のアクセシビリティを高めるために日々悩んでいる今の自分に強く響きました。

アクセシビリティ×フロントエンド古今東西

登壇者:平尾優典さん

過去から現在までにフロントエンド技術がどう変わったきたのかを振り返り、今報告されているアクセシビリティに関する問題がなぜ発生しているのか、これからの未来に向けて技術に関わる人間がどう動くべきかということをお話ししていただきました。

過去10年のウェブの変化を技術周り、エンドユーザーの触れる部分、ウェブアクセシビリティの観点で見ていき、全体の印象としては悪くない変化の中で、アクセシビリティの問題がどれだけ改善されたのかをお話しいただきました。

アメリカの非営利団体WebAIMが毎年実施している、世界の主要なウェブサイトにおけるアクセシビリティの現状を調査・分析したレポート(WebAIM Million 2026年レポート)から、よくある共通のエラーのうち「ラベルの欠陥」「空のボタン」が増加していること、ウェブページの複雑さや悪いARIAが増加している点に注目してウェブの現状を解説していただきました。

ウェブサイトやサービスが複雑化していく中で、空のボタンや悪いARIAの増加は相関しており、生成AIがこれらの問題を含んだウェブサイトを学習した上で大量に「悪いウェブサイト」が作られる懸念があるとお話しされました。

これに対抗するためには、生成AIが「悪いウェブサイト」を作り出すより早く、大量に、我々が「良いウェブサイト」を作り出していく必要があり、そのために具体的に何ができるか、何をしていくべきかをお話しいただきました。

1. 独自実装 vs 標準実装

ウェブサイトやウェブアプリケーションでHTMLの標準にないUIの実装を行う場合、div要素、CSS、JavaScriptを駆使して実装してきましたが、その場合「キーボード操作」「アクセシビリティAPIのためのセマンティック」が漏れがちとなっていました。

複雑なUIがHTMLの標準となってきており、上記の対応のためにCSSやJavaScriptで工夫する必要が減ってきていることをご紹介いただきました。

2. 視覚順序とDOM順序の乖離

支援技術に伝わる情報はDOMの順序に基づいて決まりますが、レスポンシブで要素の配置が変わる場合、CSSで制御する形が多いかと思います。この場合、支援技術に伝わる順序と見た目の順序が一致しないことになります。

見た目の順序だけでなく、支援技術に伝わる順序もCSSのアルゴリズムに任せられるように具体的なプロパティをご紹介いただきました。

3. 動的UIの変更通知

ページ内のコンテンツが動的に変わる場合の変更通知の問題について、近年SPAでのページ遷移やフレームワークのルーティングが問題となっています。

これらの動的UIは自動テストで見つけることが難しく、現状確認者が実際に見てチェックする必要があるため、今後の技術進化が望まれることをお話ししていただきました。

4. 現代のオフスクリーンモデル

GUIコンピュータ黎明期時代のスクリーンリーダーの技術のひとつであったオフスクリーンモデルと、それが現在のアクセシビリティAPIに進化してきたことを説明していただきました。

そこから、canvas要素で描画された領域の支援技術への伝え方についてお話しいただきました。canvas要素で描画された領域はセマンティックを持たないため支援技術に内容を伝えることが難しく、アプローチとしてオフスクリーンモデルを応用したものや新しい手法をご紹介いただきました。

統計からウェブアクセシビリティの現状を分析し、今何が問題となっているのか、その問題にどうアプローチしていくのかというお話は、自分がこれまでイベントなどに参加して聞いてきた内容からさらに一歩踏み込んだ内容であり非常に勉強になりました。

私自身まだまだ未熟な部分が多々あり、日々目の前の制作の中で調査、学習をしながら実装をしていますが、アクセシビリティへの取り組みに携わる身として現状を知り、起きている問題にどう向き合っていくかというマクロの視点を持つことも大事なことだと思い⁨⁩ました。

沖縄から広げるウェブアクセシビリティ 〜「誰のためのもの?」地域・現場・人から考える〜

登壇者:平良優乃さん、田中美和さん

ウェブアクセシビリティは誰のためのものなのかというお話から始まり、コンセントさんの現場での取り組みについて紹介していただきました。

ウェブアクセシビリティは障害のある方のためのものと思われがちですが、加齢による身体機能の低下や、一時的な怪我、あるいは利用環境によっても、情報へのアクセスのしづらさが生まれることを説明していただきました。

また、沖縄県は外国人観光客や米軍基地で働く方々など、多様な言語的・文化的背景を持つ人々が多く訪れる、あるいは生活する地域であることに触れ、ウェブサイトを利用するユーザーは一様ではないため、どのようなユーザーがどのような状況でウェブサイトを利用するのかを想定し、制作時の視点を変えることがアクセシビリティへの取り組みの第一歩になるとお話しいただきました。

平良さんと田中さんがアクセシビリティに関心を持ったきっかけについてもお話しいただきました。

私自身お二人と同じエンジニアとして、アクセシビリティに取り組むまでのきっかけや想いを聞くことができたのが嬉しく、刺激をもらうことができました。

コンセントさんの制作の現場でのアクセシビリティへの取り組みとして、

  • セマンティックなHTMLを書く
  • ウェブサイトを見て・触って気づけるところから改善していく
  • チェックツールを使って確認する
  • 実際に支援技術を使って触ってみる

プロジェクト以外でも小さく続けていることとして、

  • ウェブアクセシビリティのイベントや勉強会へ参加
  • チーム内で小さな勉強会を開く

ということをご紹介いただきました。

弊社でも同じように取り組んでいる内容もありつつ、「そこまではできていなかったかも」という内容もありとても勉強になりました。資料の内容もとてもわかりやすく、これからアクセシビリティに取り組んでいきたいと考えている方にとってはとても参考になる内容だと思いました。

セッションの最後には、アクセシビリティは最初から全て完璧にできていなくてもいい、できることから取り組んでいくことが大切だということもお話しいただきました。

「Progress Over Perfection(完璧よりも前進を)」

本セッションでもこの言葉を聞き、改めて自分もこの言葉を意識して日々アクセシビリティに取り組んでいきたいと思いました。

クロージング

クロージングでは、カンファレンスを主催された株式会社KDDIウェブコミュニケーションズの神森さんからお話がありました。

神森さんが沖縄県内の全自治体と主要企業のウェブサイトのアクセシビリティの調査を行った結果と、どのような改善点が多かったのかをご紹介いただきました。

沖縄県は国内外から多くの観光客が訪れる地ですが、旅行に行く際は事前に観光地や目的地のウェブサイトを見ることが多いかと思います。自治体や観光地、施設のウェブサイトがアクセシブルであれば、より多くの人が必要な情報にアクセスできるようになり、結果として県の観光がさらに活性化し、沖縄県全体の盛り上がりにもつながっていくかもしれないとお話しされました。

地域の特徴とアクセシビリティへの取り組みがどう関連するのかというお話は、自分の中にない視点であったためとても勉強になりました。

アクセシビリティへの取り組みの輪を広げて、自分の暮らす地域を盛り上げていこうとする神森さんの姿勢には、私自身大変刺激を受けました。

参加してみて

今回のカンファレンスでは、各セッション後に感想戦という時間が設けられており、近くの席の参加者同士でセッションの感想やアクセシビリティに関する各自の取り組みなどを共有しました。

お話しする中で印象的だったのは、今回のカンファレンスでアクセシビリティについて初めて学んだという方や、取り組みたいけれどどう進めていいのかわからないという方が多くいらっしゃったことでした。

カンファレンスを通してアクセシビリティへの取り組みをスタートさせる方の姿や、取り組みの輪が広がっていく瞬間を間近で見ることができ、感動しました。

かくいう自分もアクセシビリティへの取り組みはまだまだ始めたばかりであり、学ぶべきこともたくさんあるため、今回会場で参加者の方々と意見交換できたことは非常にいい刺激となりました。

今回のカンファレンスに参加して、自分の学びや業務の中での実践も、いつか誰かの「アクセシビリティに取り組み始めるきっかけ」や「アクセシビリティに取り組む人たちの輪を広げる」ことに役立てたいと、強く思いました。

次はアクセシビリティカンファレンスCHIBA2026!

2026年9月5日(土)には、ノベルティ主催で「アクセシビリティカンファレンスCHIBA2026」を開催します!

会場で参加される方もオンラインで視聴される方も楽しんでいただけるよう、現在準備を進めております!

詳細は公式ウェブサイトで順次公開しておりますので、是非ご覧ください!

おまけ

昨年の「アクセシビリティカンファレンス福岡2025」に参加した際には、福岡のグルメを堪能しました。

関連記事 アクセシビリティカンファレンス福岡2025に参加しました!

今回も沖縄のグルメをたくさん堪能しました!

ラフテーの写真。黒い器に煮込んだ角切りの肉と卵とネギが盛り付けられている。
四角の白い皿の上に海ぶどうが盛り付けられており、右にポン酢が入った小皿が置かれている。
ゴーヤチャンプルーの写真。ゴーヤ、豆腐、卵、加工した豚肉を炒めた上にかつお節がかかっている。
牛の形の黒いプレートにステーキ、コーン、マッシュポテト、野菜が盛り付けられている。

滞在中は常にお腹がいっぱいになるぐらいたくさん食べました!時間の都合上、今回は沖縄の海を見ることができなかったため、海を楽しむためにもまた必ず行きます!

ノベルティではウェブアクセシビリティ支援を行っております。

ウェブアクセシビリティ支援で解決できる課題

  • ウェブアクセシビリティに関してどこまで対応が必要か相談したい
  • 自社のウェブサイトがどの程度アクセシブルなのかを知りたい
  • ウェブサイトの利用率を向上させたい
  • ウェブアクセシビリティを重視しつつ、デザイン性も担保したい
  • ウェブサイトを使いやすくするためのアドバイスが欲しい

当社のアクセシビリティエンジニアがウェブサイトの隅々まで丁寧に診断を行い、一人でも多くの人が使えるウェブの実現に向けてサポートいたします。

お気軽にお問い合わせください!

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徳山 申太郎

徳山 申太郎

Engineering Manager

広島県出身。 大学卒業後、地元広島で5年間事務系の公務員として働いてました。 公務員として働く中で、長く活かせるスキルを身につけたい、主体的に動いて何かを作り出す仕事がしたいと思い、転職を決意。 デジタルハリウッドSTUDIO広島でWeb制作について学び、広島で2年弱エンジニアとして働いたのちノベルティに入社しました。 ノベルティではフロントエンドエンジニアとして、新規案件のWebサイト制作や公開後のWebサイトの保守作業を担当しています。 WordPressサイトの保守からモダンな言語・フレームワークを用いた開発まで対応し、アクセシビリティを重視した制作に取り組んでいます。

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